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「世の中のため」 [幼稚園]

御無沙汰してしまいました。

幼稚園の卒業文集(保護者の文章と園児の絵)に寄せた文章です。

   *   *   *   *   *

   「世の中のため」
                 
ちょうちょう組のみなさん、そして保護者のみなさん、ご卒園おめでとうございます。

陰極まれば陽生ずと言います。「無縁社会」についての報道にふとこの言葉が思い浮かんだのです。敗戦後の日本の教育は、その根底に「自分がいちばん」という思いがあって、そもそも縁をわずらわしく思う気持ちが巾を利かしてしまうような隙があったのではないでしょうか。「なんで勉強すんなねなや?」の問いに「自分のためだごで」としか答えることの出来なかった戦後の日本。どうして「世の中のためになるように」と答えることが出来なかったのか。そう言ってもらえばもっともっとがんばれたのに…。いつのまにかひとりひとりの自分を狭く狭く閉じ込めるようになってしまった結果の無縁社会。そのことの異様さにようやく気づき出した――まちがいが見え出したときこそ、光が見え出すときなのです。

今からちょうど六十年前にこの地に講演にお出でになり、本幼稚園誕生のきっかけをつくって下さった賀川豊彦先生は、「貧しい人、恵まれない人のため」「世の中のため」の社会運動に生涯かけて走り回った方でした。賀川先生を駆り立てる思いの根底にあったのは、イエス・キリストという二千年前のユダヤ人でした。当時のユダヤはローマ帝国の支配下にあり、苦しむ人の立場に身を置き、ユダヤ解放のための救世主として崇敬されつつ十字架に架けられた方でした。宮内幼稚園には、こうした賀川先生、イエスさまのDNAが脈々と流れています。

四十年前、若い人たちの「世の中のため」の行動が悲惨な結末に至った連合赤軍事件という出来事がありました。以来日本社会から、若者の「世の中のため」の行動はすっかり影を潜めるようになったのです。しかし、当時の若い人たち、いわゆる団塊世代が定年の年令になり、その世代を中心にあらためて「世の中のため」の動きが出てきています。まだあまり知られてはいませんが、全国のあちこちでデモが行われるようになっています。それはマスコミや検察や増税を推し進める勢力への批判だったりするのですが、行き着くところ、敗戦の結果としてのアメリカによる支配からの脱却、働いたら働いただけ報われる日本のほんとうの独立を求めての動きです。今の日本が二千年前のユダヤに重なって見えてきます。

Y.さんのぼり.jpg国民生活第一こそ.jpg

昨年来チュニジアに始まった世直しの動きは、エジプトに波及しさらに中東地域全体に広がりつつあります。日本も、この揺れ動く世界と無縁ではありません。「世の中のため」を思って、縁でつながる広い世界に目を向ける動きがあちこちで生れようとしています。タイガーマスク現象も根っこではつながっています。

個を原理とする考え方の限界が誰の目にも見え出した時、きっと、人と人とのつながり、そこでの共感こそがたいせつと思える世の中に変わってゆくはずです。

本幼稚園の教育によって、小さな子どもたちの心に新しい時代に向かうための種が蒔かれました。たいせつに育ってくれることを願ってやみません。

(引き続き、のぼり等カンパやってます。ご連絡ください。http://oshosina.blog.so-net.ne.jp/2010-10-27


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