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宮内熊野大社例大祭(2)「御神輿オクダリ・箱バヨイ」 [熊野大社]

昨日(26日)の獅子冠事務所慰労会をもって、私にとっての今年のおくまんさまのお祭りは終る。いいお祭りだった。これから宮内に本格的な夏が訪れる。

24日の「御神輿オクダリ」と「箱バヨイ」を息子がカメラに収めてくれていた。記録として、黒江太郎著「東北の熊野」(米沢文化懇話会 昭和49年)の文章と併せて残しておきます。(一部平成24年撮影も)


乱声・ランジョウ


《午後三時に三番鐘が山上から鳴りわたると、祭官の一行は稚児、楽人、六供、頭取、神社総代、世話方衆をしたがえ、楽をかなでながら本社に参向する。


夜祭の儀式がとどこおりなく済むと、神官、六供衆、楽人は別室にさがり、酒とスルメで盃事をとりおこなう。これは「オサンコト」といい、祭事がことなく進むように一山につかえるものの結束を誓いあう行事である。

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やがて乱声(ランジョウ)役は長床の中央にすすみでて、南面してチゴバにむかい、さっと白扇をひらき、扇を左右に大きくかざしながら、ランジョウ、ランジョウと連呼する。ハジマリ、ハジマリの意味である。高畠の安久津八幡神社の舞師大地権太夫家に、「児舞法式宮内熊野勤」の書留がある。それには

 

    一番濫觴 ランショウ

     燕歩式 エンブシキ

   鉾ヲ以三方三三九度

   右舞人職務

 

このように書き留めてあるのを見れば、濫觴は舞楽の中の一曲目であり、稚児舞にさきだつ儀式であることがわかる。当社では乱声の字をあて、むかしは乱声屋敷もあった。


昭和四十七年一月二十日のNHKふるさとの歌まつりは、長野県伊那郡阿南から放映した。新野の伊豆神社の舞楽がはじまるまえに、若者たちが手に手に棒きれをもって、楽屋の板戸をたたく場面があった。これがランジョウであって、新野でも乱声の字をあてていた。ランジョウは舞楽にさきだつ行事として、いろいろに形が変化して全国各地の神社にのこっているかもしれない。》

01-_K500860.JPG乱声乱声

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御神輿オクダリ


《チゴタゴがおわると、社前にあつまった行者はいきおいよく神輿をかつぎ上げ、境内をひとまわりして坂をくだり、もみあいながら参道を南下する。むかし総門のあった所にしつらえた御旅所(オタビショ)に安置する。明治初年ごろまではなかなか大がかりのもので、渡御行列の詳細な記録ものこっている。現在は神社から枡形までうつすだけで、これといった格別の神事はない。七月下旬には稲穂が出はじめ、農家からはきそって初穂を献上する。ミコシのまわりにたくさん下がった稲穂をみると、みのりの秋がま近いことを思わせる。》

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01-_K503662.jpg02-_K503670.jpg北野 達(さとし)宮司 

03-_K503673.jpg北野淑人(よしと)祢宜(予定)

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獅子オクダリ(箱バヨイ)

 

《午後五時に五番鐘が鳴れば、いよいよ獅子のお下りがはじまる。獅子頭をおさめたお箱を、本宮から山下の斎場にうつす行事である。その途中、行者は箱をたたきあいをするので、箱バヨイといっている。頭取以下世話方衆は、神官にしたがって山上の境内にのぼって行く。この時はまっすぐ拝殿にむかって進まないで、本宮のうしろを通り、境内をひとまわりしてから拝殿にのぼる。むかし参詣者は本殿の周囲の末社をひとつひとつ拝んでから、拝殿の前に立ったものである。頭取は昔のままの作法を守っている。頭取以下数名の世話方は拝殿のなかを通りぬけて、土足のまま本宮に伺候する。お下りのときは、頭取も行者もすべてハダシにならなければならない。

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14-_K503823.jpg齊藤喜一獅子冠事務所頭取 78歳15-_K503831.jpg

神職二人は本殿にのぼり、権祢宜の修祓、祢宜の祝詞奏上がおこなわれる。おわって神官はお箱を頭取に、幣帛をボンデン持ちにわたす。頭取は箱のミナクビを首にかけ、それにセオイヅナをとおして箱を背負う。箱添役の二人は左右からソイヅナを肩にかけて頭取をたすける。お箱の重さは米三斗目である。世話方の筆頭のものが先導し、箱のまわりを世話方が守護し、最後に尻尾がつづく。しずかに頭取はたちあがり、梵天にみちびかれながら本宮を出御する。神威あたりをはらい、まことに荘厳な場面である。諸員が平伏する拝殿をぬけて外にでる。そこで箱添役は屈強の若い行者と交代するが、頭取は山下の祭場まで背負いつづける。

16-_K503851.jpg頭取に代わって務める佐藤秀一副取締役17-_K503860.jpg

いまやおそしと待ちかまえた行者は、左右前後から殺到して、箱をめがけて一斉にとびかかる。境内をのの字なりに一周する。行者のう渦にかこまれて一進一退し、行者はすこしでも箱に近づこうとして行者同士であらそい、せめぎ合いながら、揉みあう。箱をたたく音がいさましく熊野の森にこだまする。

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やがて坂にさしかかり、急な坂みちをくだりながらも揉み合いははげしく続く。社務所に近づくにつれて鐘がならされ、次第に乱打される。参道も社務所まえもいっぱい人が出て、身うごきも出来ないほどの混雑になる。警棒を交叉して先導する警護職に道をひらかせ、長柄の朱傘をかざした祭官につづいて、獅子の箱をなかにした行者は一団となって人波をかき分けながら、いきおいよく斎場になだれこむ。

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23-_K503912.jpg心配気に到着を見守る頭取14-_K501343.JPG

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26-_K503923.jpgおがみあげ(アアヤニ、アアヤニ、クスシクトウト、クマノノミシシノミマヘニオロガミマツル)27-_K503926.jpg28-_K503932.jpg29-_K503940.jpg30-_K503942.jpg

社務所では神職、氏子総代、六供衆が席につき、頭取をむかえて直会をいただく。頭取のお膳には、豆腐一丁にタマリをかけてだすのが例になっている。事務所では行者の賄がそろい、頭取を中心にしてオヤワラをいただく。

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町の人々は宵はやく仕事をきりあげ、着飾った子供たちは灯のつくのを待ちながら飛びまわる。さしも広い参道は参詣者でうずまり、あとからあとから人波はひと晩じゅうつづく。十二時をさかいにして潮の引いたように人影はまばらになるが、明けがたまで参拝者は絶えることはない。》 (つづく)

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