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鷹山公精神の世界発信(「Acorn」への寄稿)(4) 掲載文前半 [上杉鷹山]

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◉はじめに 

 ひとかたならずお世話になった恩師である篠田先生と同級生である手塚会長との御縁で、例会で講話の機会を与えていただいた。私たちが「鷹山公精神の世界発信」という大それた思いを抱いて取組んできたことに注目していただいたことによる。英語などにまったく関わりのないくせに大きなことを言い出して四苦八苦している私たちにとって、置賜きってののいわば「英語のプロ」集団からの注目とあってはありがたい限りで張り切らざるを得ない。さらにこうして文章にまとめさせていただく機会まで与えていただいたことに心底感謝しつつ、語ってみてあらためてわかったことなどを書いてみます。


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◉白鷹山に「伝国の辞」碑をつくる会

 「『伝国の辞』の碑を白鷹山にぜひ」という齊藤喜一さん(宮内在住)の山形新聞投書(平成20年) に端を発して「白鷹山に「伝国の辞」碑をつくる会」が結成されたのが平成24年。以来紆余曲折を経ながらも「鷹山公の御人徳のしからしめるところ」としか言いようがないのだが、昨年(平成25年)末までには予定を超えた協賛金も集って、「伝国の辞」を刻んだ本碑のほかに碑建立の趣旨を刻んだ副碑も建てることとし、今年5月13日の「高い山」での除幕に向けて準備が進められていた。

 昨年11月29日のことだった。まだ朝飯前のところに、齊藤喜一さんが「山新見たか!?」と言って飛び込んできた。山新を開けて驚いた。開けてすぐの第3面に「父は上杉鷹山を称賛」と大きくあった。駐日大使として着任間もないキャロラインさんが東京都内での講演で、「父親のケネディ大統領は上杉鷹山に心を寄せ、善政と公益への献身を称賛していた」と述べたというのだ。 実はその一週間前の11月22日、ケネディ大統領が凶弾に倒れたちょうど50周年を期して私たちはケネディ大使に宛て「ぜひ除幕式にご列席いただきたい」との手紙を送っていた。

 ケネディ大統領が「尊敬する政治家」として「上杉鷹山」の名をあげたことの確証はまだない。しかし、その話が日本において広く語られてきたことはまちがいのないことだ。それゆえの私たちの、ケネディ大統領に対するとりわけの親しみを娘さんに知ってほしい、その思いを込めた手紙だった。内村鑑三の『代表的日本人』と新渡戸稲造の『武士道』の英語版も同送した。 大使の発言が私たちの手紙のせいだったかどうかは定かではないし、ある意味どうでもいい。とにかくケネディ大統領の娘さんの口から「父は上杉鷹山を称賛」と語られたことがなんと言ってもうれしく、すごいことだった。波紋は大きく広がった。県も米沢市も大使招致に向けて動き出した。その勢いはわれわれの比ではない。大使発言に対する感想と御礼の第二信をさし上げたが、大使から私たちへの反応は格別ない。除幕式御参列はかなわなくとも、なんとかメッセージをいただいて副碑に刻むことはできないか。明けて今年の2月3日、こんどはカート・トン首席公使に宛ててお願いの手紙をさしあげた。

《本日大使公務室より、『伝国の辞』碑へ下記の文面を刻字していただくようにとの申し伝えがありましたのでお知らせ致します。

“Ask not what your country can do for you -Ask what you can do for your country” President John F. Kennedy,An admirer of Uesugi Youzan           Caroline Kennedy U.S. Ambassador to Japan

国があなたのために何をしてくれるかではなく、あなたが国のために何ができるかを考えようではありませんか。」上杉鷹山の称賛者 ジョン・F・ケネディ大統領 / キャロライン・ケネディ駐日アメリカ大使 

以上の文面でございます。》

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 副碑の余白に英文が刻まれた。鷹山公精神の世界発信に向けた大きな前進だった。さらに除幕式のためのメッセージがメールで届いたのは、明日に除幕式をひかえた5月12日の午後5時過ぎのことだった。

《May 12, 2014On behalf of the people of the United States of America and of my family, thank you for honoring President Kennedy by including his message on Uesugi Youzan’s monument.  I am sorry that I am not present for the unveiling, but I am very much with you in spirit.  My father greatly admired Uesugi Youzan for his wise governance and willingness to sacrifice for the public good. Uesugi Youzan introduced democratic-type reforms, encouraged people of different social classes to join together and serve their communities, and wisely invested in the future by building schools and starting businesses.  Uesugi Youzan and my father echoed each other over the span of many centuries.  President Kennedy’s “Ask not what your country can do for you; ask what you can do for your country,” and Uesugi Youzan’s "If you put your mind to it, you can do it; if you do not, you cannot” are as true today as ever.  Congratulations on the completion of this monument, which I am sure will continue to inspire the people of both the United States and Japan for generations to come.Sincerely,                         Caroline Kennedy》

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米国民およびケネディ家を代表し、上杉鷹山公を記念する石碑にケネディ大統領の言葉を刻み、父をたたえていただいたことに感謝いたします。本日の除幕式に伺うことができず申し訳ありません。けれども私の心は皆さんと共にあります。/賢明な統治を行い、公益に殉じる覚悟を持っていた上杉鷹山公を、父は大変尊敬していました。鷹山公は民主改革を実施し、異なる社会階級の人々が手を携えて社会に尽くすことを奨励したほか、学校をつくり事業を興して未来への投資という英断を下しました。何世紀も時を隔てていたにもかかわらず、鷹山公と父の心は共鳴し合っていました。「国家があなたに何をしてくれるかではなく、あなたが国家に何ができるかを問おうではないか」というケネディ大統領の言葉と、鷹山公の「なせば成る為さねば成らぬ何事も成らぬは人の為さぬなりけり」という言葉は、今も変わらず真実です。/石碑の完成おめでとうございます。この碑は今後何世代にもわたり、日本と米国の人々に影響を与え続けることでしょう。/キャロライン・ケネディ》

 除幕式に大きな花を添えていただく大使からのメッセージだった。どのマスコミも大きく報道してくれて、私たちの取組みは成功裡に第一段階をクリアした。当初の思いを超えた成果には鷹山公のお計らいを感せずにはいられない、正直そう思えた。

1-DSCF2280.JPG除幕記念手拭.jpg それから4ヶ月が過ぎ、私たちが「大使米沢来訪」を知ったのは、その前々日だった。「なせばなる秋まつり」の9月27日、非公式ながら大使一家そろっての米沢訪問が実現した。白鷹山登頂を願ったが叶わず、また私たちに大使接見の機会も与えられなかったが、なんと大使ご家族そろって、私たちが贈った『伝国の辞』の日本手拭を首にかけておられた。伝国の杜で大使が車を降りてすぐ、吉村知事と並ぶ上杉邦憲氏に「付けてきましたよ」と言うように両手で首の手拭を示しながら挨拶されるのを映像で確認できた。邦憲氏には私たちの顧問になっていただいていた。手拭は除幕記念の品として作成したもので大使にも20本ほどお送りしたものだ。(それに対しては大使館公式のサイン入り礼状をいただいていた。)私たちにとってはこの上なくうれしい大使からのメッセージだった。

 

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・ケネディ大使からのお礼状(平成26521日)

《私は、上杉鷹山を称える南陽市の記念碑に、父と私の名前が一緒に刻まれたことを光栄に思います。私は除幕式には出席できませんでしたが、この大変尊敬されるべき日本のリーダーの記念碑をいつか訪れることを楽しみにしています。/記念の手拭とパンフレットありがとうございました。いくつかをジョン・F・ケネディ大統領図書博物館の同僚にもお頒けしたところです。皆様の深い御配慮、ほんとうにありがとうございました。/キャロライン ケネディ》
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