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川田順造氏講演会(付・今上天皇は靖国神社参拝についてどうお考えか) [思想]

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建国記念日の211日、『日本の稲作文化の将来を世界大の視野で考える』と題した、川田順造氏の講演会に行ってきた。(公益財団法人)農村文化研究所(遠藤宏三理事長)の主催。

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川田氏の講演を聴くのは今回で4度目。今回のが一番面白くよくわかったように思う。レヴィ=ストロースの紹介者として著名な川田氏、昭和9年生れ82歳ということで、あらかじめ用意された資料そのままを語られた後、佐野賢治神奈川大教授がその内容についてかみくだいて説明された。復習しておきます。

 

・イネ科植物の葉の細胞成分「プラント・オパール」の発見によって、日本の稲作のはじまりは6000年前縄文前期に遡ることになり、稲作に関しては縄文・弥生の時代区分は意味をなさない。

・大陸渡来のイネの灌漑による栽培によって2300年前には本州北端の青森にまで達していた。

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・灌漑によるイネは、同じ土地で連作可能な唯一の穀物→農耕可能な土地の狭い日本に最適→労働生産性無視→「骨身惜しまず働く」日本的価値意識の労働観

連作不向きな小麦が主食のヨーロッパ→小麦と休耕=放牧(二圃制・三圃制)

・土地の広い南アフリカ・サバンナ地帯は高稈性穀物(トウジンビエ、モロコシ)中心→焼畑農法(無施肥・移動性)

・日本の灌漑水田稲作の特殊性→水利の共同管理という地域的連帯→五人組・十人組・隣組

「石高制」は世界でも稀な給与体系→表向きの米(低稈性)と山間地の「雑穀」(高稈性/ヒエ、キビ、アワ)の混合(→無理にイネを作ろうとした宮沢賢治は農業指導者として失格

水からコメを炊く日本は特殊。

棚田(世界農業遺産)

はせがけ(葉や茎の養分が穂に溜まってうまみが増す

「水田漁撈」の意義に注目

農作業の伝承をどうするか→世代間交流/週末農家/義務教育に織り込む

・不当に貶められてきた「雑穀」に光を。世界視野でみれば、高稈性穀物を主食にする人の方がはるかに多い→新しい南北協力を(北が南に学ぶ)

 

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佐野賢治先生とのやりとりやフロアからの質問などで盛り上がり、1時半から3時半までの予定が4時近くまでになったが、靖国の問題から思いがけない川田先生の話を聴くことができた。靖国に関して天皇陛下に直接にお訊ねになった話。平成21年文化功労者として陛下にお会いになられた時だろうか。テープからそのまま書き起こしておきます。 

 

*   *   *   *   *


ぼくはやっぱりある意味で私が日本の天皇制に賛成なのは、今の今上天皇は即位してから一度も靖国神社に参拝していません。それは、靖国神社の方では天皇に来てもらいたくてしょうがないんですよね。ただ皇太子の時に行っていますね。即位してから(靖国参拝を)やらないのはなぜかというと、これは僕は天皇陛下に直接聞いたんですよ。この時の天皇陛下に対する質問は、今日は昔の紀元節ですけれども、紀元節の歌「天津ひつぎの高みくら 千代よろづよに動きなき・・・」、この「天津日嗣」というものがいかなるものかということを僕は天皇陛下に直接質問したんですよ。「天津日嗣ってどういうものですか」って。そしたら、今の天皇陛下は非常に偉いって僕は尊敬しているんだけれども、誠実な人ですぐ答えてくれました。美智子妃殿下と並んでいるんだけれども、美智子妃殿下をふりかえってね、即位の時に、要するに筒みたいなものらしいです、そこに手を置いて、それは先祖のお位牌ですよね、先祖の霊が宿っている、そこに手を置いて「先帝の遺志を継ぐことを誓います」、遺志というのは遺された志ですよね、皇后と手を置いて先帝の遺志を継ぐことを誓う、先帝の遺志は靖国神社に参拝しないことですよね。A級戦犯が祀られてから、昭和天皇は一度も行っていません。だからその点ではね、今の天皇も即位してから一度も行っていませんよ。靖国神社は招いていますけれども。だからそれが続く限りは、次の代になっても、天津日嗣に先帝の遺志を継ぐことを誓えば、靖国神社に参拝しないことがずっと続くわけです。だから時の政権がどう移り変わってもね。だからその点では、日本の天皇制というのに、ひとつの、なんて言うかな、遺志の継承というものみたいな価値を認めたいと思うんですよね。

 


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