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mespesadoさんによる1億人のための経済講座〈Ⅱ〉(番外編3)  「 国家財政の破綻 」とは [mespesadoさんによる1億人のための経済講]

mespesadoさんの記事が続きます。「 日本において国家財政破綻はあるか」についてです。かつて(昨年8月)財務事務所の所長さんに「積上げた借金の結果としての家計の破綻は十分イメージできるが、国家財政の破綻とはどういうことなのか。」と質問したことがありました。財務省による国民洗脳研修会)そのときの財務事務所の所長さんの説明はうやむやで、「要するに、税収をあげることで国家財政破綻を防ぎましょう」ということだったのですが、mespesadoさんによる、国家財政破綻と家計破綻の違いの説明は実に明快です。そして結論は、日本は自国の通貨発行権を持ち、生産力も高く、おまけに外貨での借金はありませんから、「破綻したくても破綻できません」です。このことの共通理解が「日本人の共通意思」形成の基盤になると思います。みんなが心をひとつにして明るい未来を思い描けるようになります。

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312:mespesado : 2018/02/02 (Fri) 22:52:37 host:*.itscom.jp
 ≪ 国家財政の破綻 ≫
 しばしば聞く表現です。ギリシャが財政破綻した、とか某途上国が財政破綻したのでIMFの管理下に入った、とか日本もギリシャのように財政破綻するゾ~とか…。
 で、じゃあ「財政破綻」の定義って何でしょう?
 別の表現として、「破産」とか、法人なら「倒産」とかいいますし、それから同じ意味のつもりなのかそうでないのかわかりにくい「債務超過」という言葉もあります。堺のおっさんが >>308 で言及されているのはこの「債務超過」の意味ですね。
 ただ、じゃあ「債務超過」であると「財政破綻」なのか、というとそう単純ではありません。例えばサラリーマン家庭が住宅ローンを組んだとすると、将来のサラリーを担保に貸付を受けるので、自分の資産以上のローンを組むことは(個人の信用が高ければ)十分可能です。それとか、ゴールドカードのような信用度の高いクレジットカードで買い物をする場合も、自分の全財産を超えて借金して買い物ができます。これらはすべて会計上は債務超過ですが、別に家計は破綻していません。
 実は「財政破綻」に対するガチガチに厳密な定義はありません。例えば会社の「破綻」である「倒産」も、「6月以内に2回目の手形不渡りを出し、銀行取引停止処分を受けたとき」という定義はありますが、これは法的手続きを円滑に進めるための単なる「お約束」でしかありません。
 そこでもっと直感的に考えましょう。
 「財政破綻」という言葉をどんな場合に対して使っているかということを考えると、家計の場合でも法人の場合でも、「オカネを支払わなければならない場面で支払うことが不可能になった場合」のことを指していますよね。
 収入も無く、貯金が底を突いてしまったのに食べ物を買うことができない、とか借金取りがやってきたけどオカネ無いしブラックリストに載ってるからサラ金でも貸してくれないので返済できない、とかいったケースです。また企業の場合、「黒字倒産」といって、貸借対照表上は債務超過になっていないのに、キャッシュフローが用意できないために現金の支払いができなくて倒産してしまう、という場合がまさにこの定義に該当しますよね。
 さて、ではこの定義を「国家」に当てはめるとどうなるでしょうか?
 「国家がオカネを支払わなければならない場面で支払うことが不可能になった場合」
 もしもこの国家が日本のように通貨発行権を持っていて、しかも支払うべきオカネがこの自国通貨建てだったらどうでしょう?
 その場合は、支払うべきお金は自分でオカネを刷って渡せばいいのですから、「支払うことが不可能になる」ということはありえません。当たり前のことです。
 また、もし支払いが外貨建てであっても、国家の生産力が高ければ、自国通貨を刷って、それを為替で相手の通貨に交換する場合も為替が安定するのでちゃんと支払うことができます。
 では、どういう場合に「国家が破綻」するのか、というと、一つは自国に通貨発行権が無い場合です。例えばユーロ圏内の個々の国はそうですね。
 また、たとえ通貨発行権を持っていたとしても、国家の生産力が無く、支払うべきオカネが「他国の通貨建て」だとしたらどうでしょうか?
 この場合は、自国でいくらオカネを刷って、それを為替で当該国の通貨に交換しようとしても、自国の生産力が無いので、通貨を刷れば刷るほどインフレになって貨幣価値が下がってしまい、その結果為替も自国通貨安になるので必要な相手国の通貨建てのオカネを手に入れることはできません。つまり、こういった場合には、確かに「支払うことが不可能にな」って、国家の破綻が現実化するわけです。通貨統合前のギリシャなどはこのケースに当たります(ギリシャさん、毎回引き合いに出してどうもすんませんm(__)m)。
 すなわち、日本は自国の通貨発行権を持ち、生産力も高く、おまけに外貨での借金はありませんから、「破綻したくても破綻できません」。
 自国の生産力が強いということは、かくも凄いアドバンテージがあるということです。

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共通テーマ:日記・雑感

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めい

堺のおっさんとmesさんとの関連議論です。
《経済の手段に過ぎないお金で経営が左右されるくらい不幸なことはありません。》と堺のおっさんが言う通りです。
「政府は経済学の正しい見識を持たないと、最悪国を滅ぼすことになる、ということが身にしみてわかる内容を書いたブログ」がmesさんから紹介されています。

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324:堺のおっさん : 2018/02/03 (Sat) 11:52:49 host:*.ocn.ne.jp
>>312 mespesadoさん
いつもメッさんなどと気軽に呼んでまして…、失礼しております。
スレ主がもともと下品なおっさんなのでお許しを。

さて、分析の視点が直感であったとは。はたと膝を打った次第です。
貨幣価値とはうつろうもので、日本の国富が1京円を超えることも
あくまでも今為替のの日本円という物差しに充ててのことであって、
暫定値にすぎません。日本円が極端な円安になるとあっという間に半分に。

話は変わり、江戸時代に何度も繰り返された徳政令。
これは武士階級の救済措置であって、そのことで
商人は「またか~」という感じだったでしょうが
鎖国制度下の日本がそれでつぶれたわけでもありません。
あくまでも武士と商人の貸し借りがチャラになっただけで
藩や幕府の総資産が減った訳でもありません。
借りた金で何がしかの資産になったものが、借りずに資産になっただけです。
戦後の預金封鎖にしても、それで国民は債権を没収されたわけですが
日本の国富総体がなくなったわけではありません。

主な財政破綻論者の根拠は国民から間接的に借り上げている国債の総額が
国民の持っている金融資産総額を超えるともはや国債を買うことができなくなる。
このままのペースで国債発行残高が増え続けると日本は破綻する。
その時に、預金封鎖やデフォルトが起こる…、さあ、どうする!
増税しかないだろ!
こんな筋立てでしょうか。

しかし、現在は日銀が国債をほとんど買い上げているので
この理屈は論拠を失いつつあります。
そこで、財政規律を持ち出し、国債の政府買い上げは一種の禁じ手だ! と。
それをどんどん進めると国際的に信用を失い極端な円安になってしまう!
そのような言い方で攻めたてます。
実際は、黒田総裁になってからは民主党政権下の異常な円高から
かなり適正な為替水準(物価水準)に収まっていることからも
こうした脅しはあてはまりません。むしろ円高に振れるくらいです。
なぜなら、アベノミクス開始以来の日銀買い上げ量は
日本の国富に見合う貨幣量にはほとんど見合わないくらいの
発行総量にすぎないからです。まだまだ余裕シャクシャクです。
むしろ、適正なインフレ誘導がこれくらいでは追い付かないという証左でしょう。
貸し借りでない貨幣の発行は、貨幣で表現されていない
国富に見合う量まで発行しても理論上何ら差支えがない。
むしろ、預金封鎖やデフォルトを起こさせないためにも
必要だということになります。

メッさんが挙げている例では…、黒字倒産の例は一番わかりやすい例で、
要は支払う力があるのに支払う手段(現金)がないために起こる。
これを避けるためにはどこかから「お金」を引っ張ってくれば良いだけですが
社会的に弱者の中小企業などは足元みられて過小評価されてしまう。
銀行も雨が降りそうなのに傘を貸さない。

まことに、経済の手段に過ぎないお金で
経営が左右されるくらい不幸なことはありません。
結果、黒字倒産した企業は二束三文で資産を巻き上げられる。
日本も、民主党政権下ではその一歩手前まで追い詰められていたということです。
バブル崩壊以降の緊縮財政路線は亡国の経済政策であり、日本を黒字倒産させ、
二束三文で巻き上げようとの目的もあったのでしょう。
今思えば恐ろしいことです。

326:mespesado : 2018/02/03 (Sat) 14:29:21 host:*.itscom.jp
>>324
 いえいえ、メッさんでも牝さんでも呼び易い呼びかたで呼んで下さい。私のハンドル名は、エゴサーチでググろうとすると、「もしかして mespasado??」と出る( mes pasado だと西班牙語で「先月」の意味)くらいで、グーグル先生にもややこしがられてますからw

> 貨幣価値とはうつろうもので、日本の国富が1京円を超えることも
> あくまでも今為替のの日本円という物差しに充ててのことであって、

 これ、まさにそのとおりで、例えば株価を初めとする有価証券とか不動産なんて、そういう「うつろう価値」の典型であって、貸借対照表上の「資産」なんていうのは、はっきり固定した値がついている現金や預貯金を除けば、「現時点でその有価証券等を取引した人たちの売買価格」を便宜的に「現価」と呼んで、その「現価」をもって、その有価証券の「現在価格」と定義しよう、ということをやっているわけですよね。
 しかし、そもそもその会社が所有している当該有価証券は、それ自体を現在実際に売買しているわけではないのですから、その「現在価格」というのは、単なるお約束で決めた「架空の数値」に過ぎません。
 それでも通常の会社だと「資産」の方だけ架空の数値で、しかも全業種ユニバーサルなものだからよいですが、私の属する生命保険業界の場合だと、負債の方も、何十年も先に確率的に支払われる保険金の「現在価値」を積み上げたものですから、これまた「架空の数値」です。ですから、こういった、「会社の体力」を資産と負債の金額だけで判断しようとしても、所詮無理な話で、いわんや一国家の資産と負債から国力を判断するなど無理中の無理というものでしょう。
 こういうわけですから、一国の「体力」を測るには、まず生産力がどうであるか、という判断が最も大事で、>>323 でぎのごさんが書いているように

> 何も育てず生み出さず
> 泥棒ばっかりやってたネオコンが
 …
> 財政破綻なのである。

というのがことの本質なんだと思います。更に、このネオコンの例が示すように、せっかく生産力が高くても、それをハゲタカのように泥棒する輩から富を奪われないようにしなければなりませんから、潜在的な軍事力をちらつかせながらも一流国としての品位をそこなわずに外敵から国家を守るという卓越した外交力もまた必要になってくるわけですね。
 さて、以上の内容に加え、政府は経済学の正しい見識を持たないと、最悪国を滅ぼすことになる、ということが身にしみてわかる内容を書いたブログを見つけました。戦前の第一次大戦と第二次対戦の「戦間期」における大日本帝国の経済に関する大失政の話です↓

デフレで滅んだ戦前の日本(前編)
http://blog.livedoor.jp/archon_x/archives/2466947.html
デフレで滅んだ戦前の日本(後編)
http://blog.livedoor.jp/archon_x/archives/2488245.html

 丁度、貨幣が兌換紙幣から不換紙幣へ移り変わる過渡期ならではの出来事ではありますが、今日の日本の経済対策を考えるにあたっても参考になる話ではないかと思います。ご参考までに。

by めい (2018-02-05 07:07) 

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